劉暁波氏、末期がんで仮釈放 ノーベル平和賞の民主活動家
北京(CNN) 中国の民主活動家で2010年にノーベル平和賞を受賞した劉暁波(リウシアオポー)氏(61)が、獄中で末期の肝臓がんと診断され、仮釈放を認められて病院へ移送されたことが27日までに分かった。同氏の弁護士がCNNに語った。
劉氏は2009年に禁錮11年の刑を言い渡され、中国北東部、遼寧省錦州の刑務所で服役していた。5月末にがんの診断を受け、現在は同省瀋陽の病院で治療を受けている。
中国政府は26日夜、劉氏の診断と仮釈放を確認。大学病院では著名な腫瘍専門医8人のチームが方針を立て、それに従って治療が進められていると述べた。
劉氏は1989年の天安門事件以降、繰り返し投獄されてきた。08年には知識人らが共産党独裁体制の終結などを求めて発表した「08憲章」の起草に参加し、国家転覆を扇動したとして有罪になった。
服役中の10年にノーベル平和賞を受賞。中国はこれに強く反発して同氏の妻を自宅軟禁状態に置き、支持者らを取り締まった。さらにノーベル賞委員会のあるノルウェーとの外交関係を凍結した。