米印首脳会談、友好ムード前面に 安保分野での連携確認
(CNN) トランプ米大統領は26日、ホワイトハウスでインドのモディ首相と会談した。両首脳は事前の懸念をよそに抱擁を交わし、会談後の会見でも友好ムードを前面に打ち出した。
トランプ氏は会見で、自身が大統領選前から「インドの真の友人になる」と約束していたことを振り返り、「まさにその通りになった」と宣言。会談は成功だったと述べ、米印間の関係は「かつてないほど強固で良好」だと強調した。
両首脳ともツイッター上での盛んな発言で知られ、フォロワー(読者)数はトランプ氏が3280万人、モディ氏が3100万人に上る。トランプ氏はモディ氏と自身を「ソーシャルメディアの首脳たち」と呼んで親近感を示した。
両首脳の間では意見の食い違いも懸念されていた。モディ氏が「メイク・イン・インディア」政策を掲げて製造業の誘致を図っているのに対し、トランプ氏は「米国第一」政策の下、雇用や生産の流出を阻止しようとしている。
トランプ氏はまた、インド出身のエンジニアらが米国で就労するのに使われてきた「H―1B」ビザ制度の見直しを指示。地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」からの離脱を発表した際もインドを名指しで批判していた。
しかし両首脳は共同声明でこうした問題に直接言及せず、「共通の目的に向けて戦略的パートナーシップを拡大、深化していく」と表明した。
モディ氏は「米国の力と繁栄、成功はインドの利益になり、インドの発展と役割拡大は米国の利益になる」と強調し、互いの利害が一致し得ることを示した。
共同声明ではさらにテロ対策やアフガニスタン、北朝鮮への対応などでも連携していくことを確認した。