北朝鮮による資金調達の秘密、金正恩委員長の「財布」とは
北朝鮮の外交官に対しては、その外交的特権を利用して、金や銃器の密輸といった犯罪行為を行っていると非難する声もある。
非合法な金を排除するため、米国は、北朝鮮に犯罪活動の前線となっている大使館を利用する機会を与えないようにすることが必要となりそうだ。
北朝鮮がここ数年、制裁逃れのための独創性を発揮しているのが、東南アジアだ。地元当局や国際機関からは暗殺や密輸などに外交職員が関与したとして北朝鮮を非難する声が上がっている。東南アジア諸国連合(ASEAN)に加盟している10カ国のうち8カ国に北朝鮮の大使館がある。また、そのほか39カ国にも北朝鮮の大使館が存在する。
オンライン雑誌「ザ・ディプロマット」の専門家によれば、米国は東南アジア諸国に対して、取り締まりや北朝鮮との関係を縮小するように圧力をかけているが、そうした国々では外交面や文化面、経済面などの観点から、依然として北朝鮮との関係は続いているという。
中国の関与
専門家からは、こうした取り組みには、中国の協力も必要だとの見方が出ている。