デンマーク殿下、「女王の隣りに埋葬しないで」 称号に不満
(CNN) デンマークの女王マルグレーテ2世(77)の夫であるヘンリック殿下(83)は6日までに、死後に女王の隣りでの埋葬を拒む考えを明らかにした。
同国王室の広報責任者は地元のタブロイド紙「BT」に、女王は殿下の要望を受け入れたと述べた。王室の声明は、女王は一定の期間、殿下のこの決定を承知していたと述べた。
夫妻は1967年に結婚。殿下はその後、王と呼ばれず、女王の配偶者である王配殿下との称号を与えられたことに不満を抱いていたという。この鬱屈(うっくつ)は近年、一層募っていたとされる。
王室の広報責任者は、王室での役割と称号への殿下の満たされぬ思いは周知の事実だったと指摘。「殿下にとって今回の埋葬方法に関する決定は女王と対等に扱われてこなかった経緯を考えた場合、当然の帰結」とも述べた。
王室の声明は、殿下が出身国のフランスで埋葬されるとの見方は否定。適宜な時期にデンマーク内で葬られるとしたが、当初想定されていたロスキレ大聖堂ではないと述べた。マルグレーテ2世が逝去した場合、同大聖堂に埋葬されるとみられる。
ヘンリック殿下は昨年、公務から退いていた。女王との間には息子2人がいる。