オーストラリア、同性婚の是非を問う国民投票実施へ
(CNN) オーストラリアのターンブル首相は8日、同性婚合法化の是非を問う国民投票を年内にも実施する意向を表明した。ただ、与党自由党と国民党の連立政権が提出した義務投票実施の法案は9日の議会で否決されたことから、郵便による自主投票が実施される公算が高まった。
ターンベル首相は8日、記者団に対し、自分も妻も同性婚の合法化に賛成票を投じると言明。もし義務投票の法案が否決されれば、議会の承認を経ないまま、郵便による国民の自主投票を実施すると述べていた。
同国議会は9日、同性婚合法化の是非を問う義務投票実施の法案を否決。与党は昨年10月にも、同様の法案を提出して否決されていた。
同法案に対しては、国民投票は不要だとして同性婚支持者らが反対を表明。野党労働党も、議会の採決で同性婚を承認するよう繰り返し求めていた。これまでにオーストラリア国内で実施された世論調査では、一貫して同性婚の支持者が過半数を占めている。
義務投票のための予算拠出に対しては野党からの反対が根強く、もともと上院を通過する公算は小さかった。
コーマン財務相によると、政府が郵便による自主投票を実施する場合、9月12日から投票用紙が配布され、11月12日までに結果が判明する見通し。
同性婚は英国、カナダ、南アフリカ、米国などで合法化されており、オーストラリアのように合法化していない国は、英語圏では少数派となっている。