玩具もおとぎ話も男女の壁一掃、スウェーデンの幼児教育施設

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スウェーデンの幼児教育施設「エガリア」の庭で遊ぶ子どもたち

スウェーデンの幼児教育施設「エガリア」の庭で遊ぶ子どもたち

この調査では、子どもたちがどのように性別を学習し、強要されるかについて調べた。

その結果、文化的に強要された性別のステレオタイプは、10~14歳までの間に確実に植えつけられることが分かった。こうしたステレオタイプは精神的・身体的な健康リスク増大との関係も指摘される。女の子では身体的・性的暴行や幼少時の結婚、HIVの危険が高まり、男の子の場合は薬物乱用や自殺の危険が高まることが分かった。

スウェーデンは両性の平等ランキングで世界4位。教育法でも両性の平等が重視され、1998年の改正で全学校に対して、性別に根差すステレオタイプをなくす取り組みが義務付けられた。これを受けてロッタ・ラジャリン氏は、1~5歳の子どもを対象にした初のジェンダー・ニュートラル就学前施設をストックホルムに開校した。

ラジャリン氏の施設では、物語も歌も演劇も審査を受けて筋書きを変更する。家族の物語にはひとり親家庭や同性カップルを登場させ、ヒロインは王子様を抱きかかえる。教員は非伝統的な書き換えを通じ、性別のステレオタイプを押し付けないよう気を配る。

無意識の偏見が表れていないかどうかチェックするため、教員は子どもと接する自分たちの姿をビデオで撮影する。「ビデオで撮影してお互いを観察した結果、変わらなければならないのは子どもではなく自分たちだと分かった」とラジャリン氏は語る。

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