ニジェールでパトロール部隊に襲撃、米兵5人死傷
(CNN) アフリカ北西部ニジェールに展開する米軍の部隊が4日、マリとの国境付近で襲撃され、米兵3人が死亡、2人が負傷した。米政府当局者が明らかにした。
負傷した2人は米特殊部隊の隊員で、ニジェールの首都ニアメーに避難して、間もなくドイツに移送される。容体は安定しているという。
米アフリカ軍は、米国とナイジェリアの合同パトロール部隊がニジェール南西部で銃撃されたことを確認。詳しい情報については確認作業を進めていると説明した。
ホワイトハウスのサンダース報道官によると、トランプ大統領は襲撃についてサンダース報道官から4日夜に報告を受けた。
ニジェールでは過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」と連携するボコ・ハラム、および国際テロ組織アルカイダ系の「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ」との戦闘が続いており、米軍はニジェールに少数の部隊を駐留させて、特殊部隊がニジェール部隊の訓練や助言などを行っている。
イスラム・マグレブ諸国のアルカイダに対しては、フランス率いる掃討作戦が2014年から開始されたが、同組織をマリとニジェールの国境地帯から掃討することはできていない。
米軍は主に情報提供や偵察などの形で、マリとニジェールに展開するフランス軍を支援してきた。フランス率いる作戦には、数千人のフランス部隊のほか、ドイツ、マリ、ニジェールなどが参加している。
米軍は同地の対テロ作戦を強化する目的で、ニジェール中部のアガデス郊外に新しいドローン基地の設置も進めている。