タリバーンに拘束の家族、5年ぶり救出
(CNN) アフガニスタンの反政府勢力タリバーンの一派、ハッカニ・ネットワークに同国で人質に取られていた米国人女性とカナダ人の夫ら家族が、パキスタン治安部隊の救出作戦で解放されたことが13日までに分かった。パキスタン軍が明らかにし、複数の米当局者もこれを確認した。夫妻は5年近く拘束されていた。
夫妻は2012年、観光客としてアフガン国内を旅していたところをタリバーンに誘拐され、以降、拘束されていた。女性は誘拐当時、妊娠しており、夫妻は拘束中にさらにもう2人の子どもをもうけていた。
パキスタン軍が声明で明らかにしたところによれば、米情報機関が以前から一家の行方を追跡しており、一家がパキスタンに移された際に同国に情報が寄せられた。パキスタン軍は米当局の情報に基づいて作戦を実施し、これに成功。人質全員が安全な状態で救出され、現在は出身国に送還する手続きが進んでいるという。
トランプ米大統領は12日、人質救出にあたりパキスタンが果たした役割に関し謝意を表明。「パキスタン政府の今回の協力は、この地域に安全をもたらす取り組みを強化するよう求める米国の要請を重んじていることを示すものだ」と述べた。
トランプ氏はこのほど発表されたアフガン関連戦略の中心に、タリバーン掃討を進めるようパキスタンに促す圧力を強化する方針を据えていた。