抗議デモ激化で2人死亡、治安回復に軍投入へ パキスタン
イスラマバード(CNN) パキスタンの首都イスラマバードで2週間以上前から続く抗議デモに対し、当局は25日、「法と秩序」を回復するためとして軍部隊の出動を要請した。病院関係者によると、デモでは少なくとも2人が死亡、250人以上が負傷している。
同国政府は最近、議員らにイスラム教の預言者ムハンマドの名の下に就任宣誓することを義務付けていた規則の緩和を提案した。イスラム強硬派が主導するデモ隊は、これが神への冒とくに当たると主張し、ザヒド・ハミド法務相の辞任を要求している。
政府は謝罪して提案を否定し、事務手続き上のミスだと説明した。
しかしデモ隊は8日以降、イスラマバードと南側のラワルピンディをつなぐ道路を封鎖するなど、激しい抗議デモを展開してきた。デモは同国東部ラホールや南部カラチでも発生している。
アフサン・イクバル内相はイスラマバード周辺のデモ隊に対し、16日までに解散するよう言い渡していたが、期限が過ぎてもデモは続いた。
警察によると、デモ隊は25日、ハミド氏の自宅への侵入を図った。本人や家族は留守だったが、門が破壊された。
25日の現場の映像には、警官隊が催涙ガスやゴム弾を使ってデモ鎮圧を図り、デモ隊が投石などで反撃する様子が映っている。