雨傘運動元リーダーの実刑判決、最高裁が破棄 香港
香港(CNN) 香港の最高裁にあたる終審法院は6日、2014年の民主化デモ「雨傘運動」の指導者だった黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏ら3被告に対して二審で言い渡された実刑判決を覆し、一審と同様に執行猶予を認めた。
黄氏と羅冠聡(ネイサン・ロー)、周永康(アレックス・チョウ)の3氏は、雨傘運動によって公共の秩序を乱した罪に問われ、昨年8月に半年~8カ月の禁錮を言い渡されていた。
一審では執行猶予を認めて社会奉仕を命じたが、高裁に当たる高等法院はその判断を覆し、実刑を言い渡していた。
終審法院の判決では、高等法院が打ち出した公共秩序混乱に関する罪の厳格な適用基準を認めながらも、その基準を黄氏ら3人にさかのぼって適用することは誤りだと判断した。
ただし、今後のデモに対しては厳格な基準を適用し、違反すれば実刑を言い渡すこともあると通告している。
黄氏は現在保釈されているが、やはり2014年の抗議デモに関連する法廷侮辱罪に問われて上訴審で争っている。今回の判決について同氏は、「私はこれを勝利とは呼ばない。賞賛する理由もない」「前途は依然として非常に厳しい」と語っている。