台湾地震の死者8人に 傾いたビルで47人不明、捜索続く
台北(CNN) 6日深夜に台湾を襲った地震で、8日朝までに少なくとも8人の死亡が確認された。大きく傾いたビルの周辺では、がれきに閉じ込められた生存者を探す捜索救助活動が続けられている。
マグニチュード(M)6.4の地震は6日深夜、北東部の花蓮市から22キロ北部で発生。市内の至る所で道路や橋が破壊され、当局によると262人が負傷、数十人が行方不明になっている。
死者の中には中国人観光客1人が含まれる。日本人9人も負傷して病院に運ばれたが、いずれも入院はしていない。外国人は韓国人やチェコ人など計31人が被害に遭った。
地震で大きく傾いたビルでは8日朝の時点で、同ビル内の宿泊施設に滞在していた10人と住人37人の、計47人の安否が確認できていない。
同ビルは倒壊の危険があることから一帯は封鎖され、人が閉じ込められている可能性のある下層階の捜索が続けられている。
同ビルの5階に住んでいた女性は、地震で下の階が押しつぶされ、気が付くと自分の部屋が1階になっていたと振り返った。知人の1人もまだ行方が分からないという。
市内ではこのビルを含めて4棟が倒壊したり傾いたりする被害に遭った。国営中央通信社の7日の報道によると、倒壊した市中心部のマーシャルホテルでは、ロビーにいた従業員2人が発見され、1人は救出されたが、もう1人は助からなかった。
自宅を失った住民数百人は地元のスタジアムに避難。約1900世帯で発生した停電は7日までにほとんどが復旧したが、推定3万5000人が今も断水に見舞われている。