ゴミの山崩れ貧困層の住居直撃、17人死亡 モザンビーク
(CNN) アフリカ南東部モザンビークの首都マプトでこのほど、15メートルの高さに積み上がった巨大なゴミの山が貧困層の暮らす住居の上に崩れ落ち、当局によると17人が死亡した。
ゴミの山の崩落は19日の早朝に発生。住居内で眠っていた住人が埋もれる形となった。モザンビーク赤十字の報告によれば、死亡した人の中には新生児とその母親も含まれているという。
現場はマプト市内の困窮した人々が暮らす人口密集地。数日にわたり続いた大雨がゴミの山の崩落につながったとみられる。
大量のごみの直撃を受けたのは7棟で、近隣の住民らも救助隊に加わって生存者の捜索に協力した。救助に携わる赤十字は、すべての犠牲者について身元が判明していると述べた。 一時避難所に身を寄せた32世帯には、毛布や防水シート、台所用品が支給された。
赤十字の広報担当者はCNNに対し「ゴミの山の崩落は貧困と都市計画の問題をあぶり出すものだ」と指摘。「被害に遭ったのは貧困層の中でも特に貧しい人々。もともと安全性の懸念からこの場所からの退去を求められていたが、食べ物などを求めて戻ってきてしまう」「ここで暮らす以外に選択肢がないのだ」と述べた。
マプトの人口は100万人超。世界各国の情報を年間形式でまとめた「CIAワールド・ファクトブック」によれば、その半数近くが貧困ラインを下回る生活を強いられているという。