制圧されたクルドの街、反体制派による略奪が横行 シリア
(CNN) トルコ軍とシリアの反体制派武装組織「自由シリア軍(FSA)」が制圧したシリア北西部にあるクルド人勢力の拠点アフリンで反体制派の兵士による略奪が横行している。目撃者によれば、品物から動物、ヤギ、ハトにいたるまで、あらゆるものが略奪の対象となっているという。
シリア人権監視団(本部・英国)によれば、反体制派の兵士による略奪が私有地をはじめ、政府や軍の施設で横行している。一部の地元民がシリア人権監視団に語ったところによれば、家の中のもの全てが持ち去られたという。
現地の様子を目撃したAFP通信で働いているトルコ人写真家はCNNの取材に対し、略奪は広範囲に組織立って行われていると語った。数百人の反体制派の兵士は勝利を祝うというよりも略奪に熱心だという。
同写真家は「彼らはあらゆるものを略奪している。品物も動物もヤギも、ハトでさえもだ」と語った。
トルコ大統領の広報担当はCNNの取材に対し、トルコ政府は略奪の報道について注視していると述べ、アフリンの一部の集団が司令官からの命令に従っていない可能性があると指摘した。
トルコは今年1月、アフリンで、テロ組織と位置づけるクルド人グループを標的とした軍事作戦を開始していた。
アフリンのクルド人当局者や監視団体によれば、過去数日間で、15万人以上の住民が避難を強いられた。