汚職疑惑のクチンスキ大統領が辞任、罷免採決前に ペルー
(CNN) 南米ペルーのクチンスキ大統領(79)は21日、辞任すると発表した。クチンスキ大統領に対しては、ブラジルの建設企業オデブレヒトから多額の賄賂を受け取ったなどの疑惑が取りざたされていた。
ペルー国会では22日にクチンスキ大統領に対する罷免(ひめん)決議が採択される予定だった。クチンスキ大統領はテレビ中継された演説で、不正行為を行ったことはないと引き続き、疑惑を否定している。
クチンスキ氏は、やっていないことで非難を受けているとしたが、「大統領職を退くことが国にとって最良の利益となると考えた」と語った。
クチンスキ氏は自身を政治的な活動の犠牲者と語り、野党指導者を非難した。辞任によって、家族や国を、さらなる「不安定さ」から守りたいとしている。
地元メディアによれば、ペルーでは今週に入り、クチンスキ大統領の支持者が罷免採決に反対票を投じるかわりに議員に見返りの提供を持ちかける様子を撮影した動画も公開されていた。
オデブレヒトによる汚職疑惑をめぐっては、エクアドルで昨年、副大統領が賄賂を受け取ったとして禁錮6年の判決が出ている。