コソボ野党、議場で催涙ガスを噴射 採決妨害狙う
(CNN) コソボの首都プリシュティナにある国会議事堂で21日、野党議員が隣国モンテネグロとの国境協定の批准を阻止しようと、議場で催涙弾を噴射した。
ソーシャルメディアに投稿されたビデオには、議員たちが目や鼻をこすりながら、煙の充満した議場から退出する様子が映っている。
議会関係者によると、催涙ガスは野党の「自己決定運動」が噴射した。同党は以前にも、採決を阻止するために同じ手口を使ったことがあるという。国境協定については、同日中に議会を通過させる方針だと説明している。
国境協定の批准は、コソボ国民が欧州連合(EU)加盟国にビザなしで渡航できるようにするために欠かせない条件だという。
自己決定運動は、議場に残った催涙ガスの映像を、党のフェイスブックに掲載した。
国境協定は2015年にモンテネグロとの間で調印。ロイター通信によると、自己決定運動は、この協定によって約80平方キロのコソボ領土が不正に引き渡されることになると主張して、協定に反対していた。
コソボは2008年に独立を宣言し、バルカン半島西部の5カ国とともに、EU加盟を目指している。