シリアの惨状、「ロシアに責任」とトランプ氏 化学兵器使用の報道受け
ワシントン(CNN) シリア反体制派の支配地域で化学兵器が使われたとされる問題で、米国のトランプ大統領は8日、ロシアのプーチン大統領とイランがシリアのアサド大統領を支援したと主張し、犠牲者の死に対する「大きな代償を払う」ことになるだろうと警告した。これに対しロシア外務省は同日の声明で、化学兵器使用に関する報道は「でっち上げ」だと反論した。
トランプ大統領はツイッターで、7日に起きた東グータへの攻撃について、「化学兵器による攻撃」で女性や子どもを含む多くの人が亡くなったと指摘。「事態の責任はけだもののような(シリアの)アサド大統領を支援しているロシアのプーチン大統領とイランにある。大きな代償を払うことになるだろう」と述べた。
また欧州連合(EU)外務・安全保障政策担当報道官も、「政権による再度の化学攻撃だったことを、証拠が指し示している」と述べ、シリア政権を非難した。
これに対してシリア政府とロシアは7日の攻撃への関与を否定。ドゥーマ地区の反体制派が政府軍の進攻を妨げ、国際社会の軍事介入を招く目的で、化学攻撃をでっちあげたと主張した。
イラン国営イスラム共和国通信によると、イラン外務省報道官は、「そうした(化学)兵器の使用を強く非難する」とした上で、シリア政権が関与したとする説は「現実と相いれない」と語った。