104歳科学者、10日に安楽死へ 「死を歓迎」の心境語る
スイス・バーゼル(CNN) 自らの意思で死を迎えるためにオーストラリアからスイスへ渡航した104歳の科学者。もはや自分の人生に生きる価値はなくなったと言い切り、これをきっかけに他国でも安楽死が合法化されることを望むと語る。CNNは8日、バーゼルのホテルで、死を前にしたデービッド・グッダルさんにインタビューした。
今月上旬、西オーストラリア州パースの自宅を離れ、スイスに到着したグッダルさんは、植物学と生態学の研究者。バーゼルにあるライフサークル・クリニックで、10日に死を迎える。
12人の孫の祖父でもあり、安楽死推進団体には何年も前に加入した。身体が不自由になったことや、視力の衰えも一因となって、5~10年ほど前から人生が楽しくなくなったと振り返る。
「フィールドワークが私の人生だった。だがもうフィールドへ出ることはできない」
今はどこへ行くにも車椅子に頼る生活。「もう1度、草原を歩き回って、周囲を見渡すことができたら、どんなに素晴らしいだろうと思う」
「まだ小鳥のさえずりを楽しむことはできるが、視力の低下が深刻な妨げになる」