タイ洞窟で行方不明の少年ら、9日ぶりに発見 全員無事
タイ・チェンライ(CNN) タイ北部チェンライ県の洞窟へ出かけて行方不明になった少年サッカーチームの12人とコーチ1人が2日、無事に見つかった。
チェンライ県知事が同日夜、報道陣に「全員無事」を確認した。
少年たちは11~16歳。先月23日コーチとともに洞窟内へ入った後で突然の豪雨に見舞われ、行方が分からなくなっていた。現場ではタイ海軍の特殊部隊(SEAL)や米国、中国、オーストラリア、英国の専門家らが捜索を続けていた。
知事によると、一行が避難したとみられる岩棚の周辺は冠水していたが、SEALのダイバーらがその奥までたどり着いて少年たちを見つけた。
タイ海軍はフェイスブック上で、発見の瞬間をとらえた約5分間の動画を公開した。暗闇の中で明かりに照らされた少年たちの姿が浮かび上がり、捜索隊員が英語で「何人いるか」と質問する。だれかがか細い声で「13人」と答え、隊員は「大丈夫だ、この後でたくさんの人たちが来る」「君たちはとても強い」と励ましの言葉を掛けている。
県知事は一方で、まだ救出作戦が完了したわけではないと強調。洞窟内の水を全てくみ出す必要があると語り、まず看護師や医師を送り込んで少年たちの健康状態を確認できるよう、徹夜で作業を続けると述べた。
県当局はフェイスブック上に、洞窟の外で喜び合う家族らのライブ動画を流した。
専門家らによれば、少年たちをどうやって救出するかが次の課題だが、その前に本人たちの健康状態を安定させなければならない。冠水した洞窟から各自ダイビングで脱出するというシナリオも想定され、救出までには時間がかかる見通しだ。