日ロ戦争で沈んだロシア軍艦、韓国企業が発見 大量の金貨を搭載か
韓国・ソウル(CNN) 韓国企業のシニルグループは19日、日露戦争中の1905年に沈没したロシアの軍艦を、韓国と日本の間の海底で発見したと発表した。同艦は大量の金貨が積まれているとうわさされ、過去に何度も探査が試みられていた。
シニルグループによると、見つかったのはロシアの巡洋艦「ドミトリ・ドンスコイ」(5800トン)。1885年に就航し、日露戦争中の対馬沖海戦で沈没した。
同艦にはロシアの軍資金の一部として大量の金貨が積まれているといううわさがあり、2000年代初頭にも別の企業が探査を試みていた。
シニルグループはCNNの取材に対し、同艦の価値を10億ウォン(約1億円)と推定。ただし搭載されている金貨の正確な量は分からないとしている。
同社がどの程度の金貨を回収できるかも不明。韓国海洋漁業省によると、同社はまだ引き揚げの申請は行っていない。
ドンスコイは海底の斜面に沈んだ状態で先の週末に発見された。残骸にはキリル文字で「ドンスコイ」の船名が刻まれていたという。同社は設計図と見比べて、ドンスコイであることを確認したとしている。
シニルグループによれば、船体の一部は砲撃されて破損し、「3本のマストは折れ、2本の煙突は破壊され、舷側には砲撃された痕があった」。しかしそれ以外の部分にほとんど損傷はなく、舷側装甲の保存状態も良好で、錨(いかり)や機関銃もそのまま残っているという。
同社は当局に届け出た上で、ドンスコイを海上に引き揚げる計画だと説明している。