洪水の死者80人に 警戒レベル引き上げ、豪雨続く見通し インド
(CNN) インド南部のケララ州を襲った洪水で、この1週間の間に少なくとも80人が死亡した。豪雨はあと数日にわたって続くと予想されている。
州災害対策当局によると、16日に発生した土砂崩れでは10人が死亡した。
州の全土でボートが出動し、洪水によって孤立した数千人の救助に当たっている。当局は漁船にも救出活動を支援するよう呼びかけているという。
15日には州全域で警戒レベルが最高に引き上げられた。避難所に身を寄せている人は数万人に上る。
鉄道や道路は水没し、列車などの交通機関はほぼ全面的に運行を停止。同州コチの国際空港は洪水のため、18日まで営業を中止した。
同空港の発表によると、構内に流れ込んだ水は増水傾向にあり、懸命な排水作業が続けられている。コチの地下鉄も、水が引くまで運行中止となった。
インドのモディ首相は国防省に対し、ケララ州の救援活動を強化するよう指示した。
同州では豪雨でダムが満水になって定期的な放水が必要になり、それが低地での大規模な洪水につながった。「ダムに被害は出ていない。我々はダムからの放水を増やしており、それが豪雨に加えて洪水を引き起こしている」と災害対策当局は説明する。
インド気象庁は、同州の豪雨はあと4日間にわたって続く見通しだとして警戒を呼びかけた。