アイルランドのパスポートへの申請数が倍に、EU離脱控え 英
ロンドン(CNN) 英国の居住者が行うアイルランドのパスポートへの申請数が、欧州連合(EU)からの離脱を決めた2016年の国民投票以降で、約2倍の水準に達していることが1日までにわかった。
英国は19年3月にEUから離脱することを目指して協議を進めているが、英市民はEUに加盟する他の27カ国を自由に移動する権利を失う公算が大きい。このため、多くの人々はEU内での第2の市民権を得ようとしている。
そうした人々の多くが目を向けているのがアイルランドだ。アイルランド上院の英EU離脱関連の委員会によれば、その数は増え続けているという。
18年上半期の申請数は約4万5000件だった。この数字は、国民投票の前年にあたる15年の1年間に申請された数とほぼ同じだという。
在ロンドンのアイルランド大使館から提供された数字で、国民投票後に始まったこの傾向に衰える気配はないという。
両親もしくは祖父母がアイルランド人の人はパスポートを申請する権利を持つ。北アイルランドを含まない英人口の少なくとも10%がこうした権利を有しているとみられている。
15年の申請数は4万6229件と、それ以前の年平均と同等の水準だった。16年はこれが6万3453件に増え、17年は8万752件まで上昇した。