自ら壊した反ファシズム像が脚を直撃、男性重傷 クロアチア
(CNN) クロアチア南部の都市スプリットで、ファシズムに抵抗した英雄の胸像を破壊した男性が、倒れてきた像に直撃されて脚を骨折し、手術を受ける羽目になった。
AFP通信によると、けがをしたのは65歳の男性で、7日、ラーデ・コンチャルの胸像を破壊したところ、像が倒れてきて脚を直撃し、骨折する重傷を負った。コンチャルは第2次世界大戦中、ナチス・ドイツを後ろ盾とするウスタシャ政権に抵抗した英雄だった。
クロアチアのテレグラム紙は、男性が「報い」を受けたと報道。中道系の政治家はツイッターに、レジスタンスの英雄は、射殺されてから76年たった今もなお、ファシストを骨折させている、と書き込んだ。
コンチャルはユーゴスラビア人の英雄で、1940年代初めにイタリア軍に捕らわれ、1942年、銃撃隊によって処刑された。
ウスタシャ政権は何万人ものセルビア人やユダヤ人、少数民族ロマ、ファシズムに抵抗するクロアチア人の殺害に関与した。
クロアチアでは、ここ数年の極右主義の台頭を政府が無視しているとして、批判の声が上がっていた。