北朝鮮の未公表ミサイル基地、民間衛星で13カ所を確認
ワシントン(CNN) 北朝鮮がこれまで公表していなかったミサイル基地13カ所が、新たな民間衛星写真で確認された。米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)が12日、衛星写真を公開した。
米情報当局は以前から、北朝鮮に未申告の施設があることを把握していた。しかしトランプ米大統領は6月の米朝首脳会談後、「北朝鮮はもはや核の脅威ではない」との主張を貫いている。
米紙ニューヨーク・タイムズが最初に報じたところによると、北朝鮮で稼働中とされる推定20カ所のミサイル基地のうち、CSISの研究チームが13カ所を特定した。
短距離弾道ミサイルから大陸間弾道ミサイルまで、あらゆる種類に使えるミサイル基地で、最終的な非核化合意では申告、検証、解体の対象となるべき施設だという。
具体例として南西部サッカンモルの施設が挙げられている。現在は短距離ミサイルが配備されているが、中距離ミサイル基地への転用も可能とされる。
CSISの朝鮮半島部門責任者、リサ・コリンズ氏はCNNとのインタビューで、北朝鮮に核開発計画を全面的に放棄する意思がないことは明らかだと指摘した。
米政権は先週、中間選挙の開票作業が進む最中に、ポンペオ国務長官と北朝鮮の金英哲(キムヨンチョル)朝鮮労働党副委員長が予定していた高官協議の延期を発表した。一方でトランプ氏は記者団に、対北朝鮮関係の現状には「大変満足している」と強調した。
トランプ氏は北朝鮮の非核化が完了するまで制裁を緩和しないとの立場だが、北朝鮮がこれに強い不満を示し、交渉は行き詰まっている。