イエメンで餓死した子ども、3年半で約8.5万人 国際NGO
英国に拠点を置く国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン(SC)」は21日までに、イエメンで内戦が本格化した2015年以降、極端な栄養失調で死亡した5歳未満の子どもは推定8万4701人に上ると明らかにした。
SCが15年4月から今年10月までの国連データを改めて分析した。
イエメンは世界最悪とされる人道危機に直面している。特に最近、国連や人道支援団体からの物資が搬入される西部の港町ホデイダで戦闘が再燃し、事態はさらに悪化した。
SCによると、サウジ主導の有志連合がホデイダの港を封鎖してから、食料の輸入は1カ月当たり5万5000トン余り減少した。これは、子ども220万人を含む440万人分の食料に相当する。
ホデイダの港が使えなくなり、物資を南部アデンから運び込むようになった結果、最も必要とされる場所へ届けるまでに3倍の時間がかかるようになったという。
SCのイエメン事務所代表、ターメル・キロロス氏は「こうして亡くなる子どもたちは、内臓の機能が落ちてついに停止してしまうまで、大変苦しい思いをする。免疫力が低下して感染症にもかかりやすい。泣く力さえ残っていない子もいる」「親たちは何もできないまま、子どもが弱っていくのを見ているしかない」と訴えている。