フランス共和国の象徴とされる「マリアンヌ」にふんしたデモ参加者/Kamil Zihnioglu/AP
パリ(CNN) パリなどフランス各地で8日、マクロン政権に抗議する大規模なデモが実施され、警官隊と衝突した。
デモは先月から4週末連続で繰り返されてきた。参加者が路上作業用の安全ベストを着用していることから、「黄色いベスト」運動と呼ばれている。
デモ隊の一部は車両やタイヤに放火するなど暴徒化し、警官隊がゴム弾や放水銃、催涙ガスで鎮圧を図った。
カスタネール内相によると、8日のデモにはパリ市内だけで約1万人、全国で計12万5000人ほどが参加。各地の衝突で警官17人を含む計135人が負傷した。1385人が取り調べを受け、974人が拘束されている。
パリ市内では同日夕、パリジャン紙のカメラマン2人が投射物で負傷し、1人は病院へ運ばれた。
パリ在住の教師はツイッターに、デモ隊がカフェのような店を破壊する場面の動画を投稿した。
ラジオ記者の男性は自身の体の傷を見せ、「報道の腕章が見えていたのに警官はゴム弾を撃ってきた」とツイートした。
パリでは先週、抗議デモが過去数十年で最悪の暴動に発展していたことから、今週は約8000人の警官が出動し、エッフェル塔などの名所や地下鉄駅を閉鎖するなど厳戒態勢が敷かれた。フィリップ首相によると、当局は全国に計8万9000人の治安部隊を展開した。
デモには極左のフランス労働総同盟(CGT)や、極右政党「国民連合(RN)」を率いるルペン党首が支持を表明している。大統領府によると、マクロン大統領はこのデモについて、10日に演説を予定している。
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— Francesca Testi (@TestiFra) 2018年12月8日