フランスのデモで衝突、8人負傷 マクロン大統領がデモ隊非難
パリ(CNN) フランスの首都パリで24日、デモ隊と警察が衝突し、内務省によると、警官2人を含む8人が負傷した。極右関係者が紛れ込んでいたとの見方も浮上する中、マクロン大統領はデモ隊を非難した。
マクロン氏はツイッターで警官らに謝意を表明。「彼らを攻撃した者、市民や記者を自ら襲撃した者、公職者を威圧しようとした者は恥を知るべきだ」と述べた。
この日の抗議活動ではデモ隊が火を放ったり、警察が催涙ガスや放水銃を使ったりする場面もあった。拘束者はパリで42人、フランス全土で130人に上っている。
デモの主催者は一連の出来事を「内戦」と表現し、「パリの全ての人を団結させる目的だった」と主張。今回のような事態になったのは残念だとし、「一部の極左や極右」の責任だと主張した。
デモは「黄色いベスト」運動と呼ばれ、当初は燃料価格高騰への抗議として始まった。ただ、最近はマクロン政権に反対するデモに発展し、インド洋にある仏領レユニオン島にも広がっている。
パリでは8000人のデモ隊に対し、警察が3000人を動員。市中心部ではセキュリティーフェンスも設置された。
カスタネール内相は記者会見で、衝突の原因はデモに紛れ込んだ極右過激主義者にあると指摘。「極右の動員があった」「治安部隊はこの状況を完全に予想していた」と述べた。
一方、極右政党を率いるマリーヌ・ルペン氏はこうした批判を退け、政府による「政治的操作」の一例だと主張した。
フランス東部では先週、デモの参加者1人が車にはねられ死亡、200人以上が負傷していた。