最期の言葉は「息ができない」 サウジ人記者殺害の音声記録、全容が明らかに
ムトレブ氏はこの間、少なくとも3回にわたって外部に電話をかけ、「事(こと)は終わったとそちらに伝えてくれ」などと逐一報告していた。
トルコ当局によれば、電話の相手はサウジ本国の当局者とみられる。ムハンマド皇太子の最側近だったカフタニ氏との見方が強いものの、断定できる証拠はない。
現場には当日、サウジから計15人の実行犯チームが送り込まれていたとされる。サウジ当局は実行犯らが勝手にカショギ氏を襲い、誤って殺害したなどと説明してきたが、音声記録からみて計画的犯行だったことは明らかだと、同情報筋は指摘する。
一方、サウジ当局者はCNNの取材に対し、トルコから提供された音声記録の中に、現場からの電話に関する情報はなかったと主張。「トルコ当局には我々が把握していない追加情報があるなら渡してほしいと何度も要請しているが、今のところ何も受け取っていない」と述べた。