人権派弁護士の裁判始まる、15年から拘束 中国
(CNN) 中国で2015年に拘束された人権派弁護士、王全璋氏の裁判が26日、天津市の裁判所で始まった。
王氏は非合法の気功集団「法輪功」のメンバーやキリスト教徒らの弁護を引き受けてきたことで知られる。
中国当局が15年7月に一斉に拘束した弁護士や活動家ら200人以上のうち、裁判が開かれていない最後の1人として収監されていた。
裁判所の周辺には厳重な警備態勢が敷かれ、駆け付けた支援者らの多くは警察の車に押し込まれた。
裁判は非公開で行われた。いつまで続き、どの時点で判決が言い渡されるのかは明らかでない。
中国は今までも、外国のメディアや外交関係者が休暇に入るクリスマスの時期に合わせて、こうした裁判を開いてきた。2009年のクリスマスには、獄中でノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏に実刑が言い渡され、昨年の同じ日には人権活動家の呉淦氏に懲役8年の判決が下った。
王氏の妻、李文足さんは同氏の釈放を強く訴えてきた。今年4月には北京から天津までの道のりを歩き、今月17日にはほかの人権派弁護士の妻3人とともに、北京の最高人民法院(最高裁)前で頭髪をそって抗議した。中国語では「無髪」と「無法」が同じように発音されることから、髪をそるデモを通して、裁判を先延ばしにする判事らの「無法さ」を批判した。