誘拐された子ども10人、遺体で発見 一部切除、魔術と関係か タンザニア
(CNN) 東アフリカのタンザニアで、自宅から誘拐された子ども10人が遺体で見つかった。当局が28日、CNNに明らかにした。遺体は一部が切断された状態だった。
保健省幹部によると、遺体で見つかった10人の中には7歳の子どもも含まれていた。いずれも同国南西部のンジョンベ州で昨年12月に誘拐されて行方不明になり、保護者の届け出を受けて警察が同地で捜索を行った結果、遺体が発見された。
遺体のほとんどは陰部が切除され、歯が抜かれていたという。
保健省では今回の事件について、こうした犯罪の温床となっている魔術信仰に関連した殺人とみている。薬剤師は儀式目的でそうした部位の入手を人々に依頼するのだという。
保健省幹部は、「我々は犯人を突き止める意向だが、そうした行為をやめさせるため、同地の伝統儀式実践者や周辺の地域社会の啓発にも力を入れる」と話している。
タンザニアなどの東アフリカでは、生まれつき色素が欠乏しているアルビノの人を狙った儀式殺人が後を絶たない。しかし今回の事件はアルビノ殺人とは無関係だと保健省は見ている。
タンザニアはアルビノの割合が1500人に1人と世界の中でも特に高い。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、アルビノ殺人の犠牲者は骨や臓器が売り払われ、魔術の道具として利用されているという。