6年前に拉致された英国人人質、ISIS拘束下で生存か 英閣僚
ロンドン(CNN) 英国のウォレス治安担当閣外相は5日、シリアで2012年に拉致され、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の人質になった英国ジャーナリスト、ジョン・キャントリー氏が現在も生存しているとの見方を示した。
ウォレス氏はロンドンでCNNを含む外国メディアの記者団に対し、キャントリー氏は今もISISに拘束されているというのが政府の見解だと述べた。
同氏は世界各地で拘束されている英国人の人質全般についての質問に答え、政府が身代金を支払うことはないと断言。他国も支払うべきではないと強調した。最も広く知られた英国人の人質としてキャントリー氏の名を挙げ、存命と思われるかとの質問に「そうだ」と答えた。
キャントリー氏が今もISIS支配地に拘束されているのかなど、詳細については説明しなかった。
キャントリー氏は報道カメラマンとしてイラク、アフガニスタンなどの紛争地域を取材。シリアで12年7月に拘束され、いったん救出されたものの同年11月にまた同国に入り、米国人ジャーナリストのジェームズ・フォーリー氏とともに拉致された。ISISは14年、フォーリー氏の殺害映像を公開した。
キャントリー氏は14年以降、十数回にわたってISISの宣伝ビデオに登場した。16年12月に公開されたイラク北部モスルからの「現地リポート」ビデオでやせこけた姿を見せたのを最後に、消息が途絶えている。