メッシと対面のアフガン少年、タリバーンにおびえる日々
シャフィカさんとムルタザ君は、その街からさらにカブールへ避難した。だがここでも安心はできない。
一家が属するイスラム教シーア派の少数民族、ハザラ人は、タリバーンや過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系組織から攻撃の標的にされてきた。タリバーンが米国との和平交渉に応じ始めたと報じられるなか、ハザラ人が恐れているのは、交渉が成立してタリバーンの勢力が強まり、米軍が撤収する事態だ。
シャフィカさんは、ムルタザ君が安全な生活を送るためにアフガンから脱出できるよう、メッシ選手が力を貸してくれることを望んでいるという。
ムルタザ君も「ここでは外で遊ばせてもらえない。家にいた頃も、だれかに狙われるのが怖くてメッシのユニホームは着られなかった。戦いばかりのこの国を抜け出して、メッシのようなサッカー選手になりたい」と話している。