トランプ大統領、演説でベネズエラ政権に改めて圧力
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は18日、米フロリダ州マイアミでの演説で、政治的混乱が続く南米ベネズエラのマドゥロ政権を改めて批判し、人道支援物資の搬入を認めるよう求めた。
米国はベネズエラ暫定大統領への就任を宣言した反政権派のグアイド国会議長を支持し、同氏の要請に応じて人道物資を送っている。
トランプ氏は演説で、トラック何台分もの物資が国境で足止めされていると指摘。「2日前に、生死を分ける支援物資を積んだ最初の空軍輸送機C―17がコロンビアに着いた」「だが残念ながら独裁者マドゥロは、国内への救命物資の搬入を阻止している。国民に物資を与えるより飢えさせるほうがいいという考えだ」と非難した。
さらに「ほんの一握り」の政権幹部らがベネズエラ国家を略奪していると主張。「かれらが何者で、盗んだ何十億ドルもの金をどこに隠しているのか、我々には分かる」と述べた。マドゥロ氏を支持し続ける軍当局者らは「自らの将来を危険にさらしている」とも語った。
米国はベネズエラの「平和的な政権移行」を望んでいるとしたうえで、「あらゆる選択肢が検討対象だ」と強調した。
「社会主義はもともと国境を尊重しない」「常に拡大と侵入を図り、他者を意のままに従わせようとしている」との批判を展開。「社会主義と共産主義に残された時間は少ない」と主張し、ベネズエラ以外にも中米ニカラグアやキューバの名を挙げた。
マドゥロ氏は米国や欧州からの制裁や圧力に反して、退陣を拒否する姿勢を貫いている。