バチカン高位の枢機卿、子どもへの性的虐待で有罪 豪
オーストラリア・メルボルン(CNN) ローマ法王庁(バチカン)の財務長官を務めるオーストラリア出身のジョージ・ペル枢機卿(77)が、長年にわたり子どもに対する性的虐待を繰り返していた罪で有罪となったことが26日に明らかになった。
裁判は昨年の11月から12月にかけて行われたが、裁判所の命令により今月26日までメディアでの報道が禁止されていた。
ペル枢機卿はフランシスコ法王への助言も行うなど、ローマ・カトリック教会の最高位に位置する聖職者の1人。今回の裁判では子どもとの性行為を含む1990年代の5件の罪で有罪評決を受けており、禁錮刑を科せられることがほぼ確実となった。
公判中、ペル枢機卿を告発した男性は陪審員団に対し、当時メルボルン大司教だった同枢機卿が少年聖歌隊のメンバーだった自身やその友人にみだらな行為をしたと証言した。
カトリック教会は、内部の聖職者による子どもへの性的虐待が次々と明るみに出たことで、国際社会からの厳しい批判にさらされている。
自らへの告発について、ペル枢機卿は繰り返し無実を主張している。
現時点でバチカンは、今回の評決に関するコメントを出していない。フランシスコ法王は昨年12月、「高齢」を理由にペル枢機卿を顧問評議会から外したと発表していた。