パキスタン、インドへの報復を宣言 カシミールでの空爆受け
ニューデリー(CNN) パキスタンは27日までに、インド軍によるカシミール地方での空爆に対し報復措置をとると宣言した。インドは26日、パキスタンと領有権を争う同地方で、テロ組織の訓練キャンプを狙った空爆を実施したと発表していた。
パキスタン首相府は声明で、「インドが不必要な侵略行為に及んだ。これに対しパキスタンは時期と場所を選択したうえで報復措置をとる」と述べた。
インド当局は26日、同国の航空機が実効支配線を越えて空爆を実施したと発表した。空爆地点の詳細は明らかにしなかった。テロ攻撃の可能性を示す信頼性の高い情報に基づき実施したという。
インドは声明で、空爆によって「非常に多くの戦闘員が排除された」と強調。標的となったのはパキスタンの過激派組織、ムハンマド軍(JeM)の訓練キャンプだったと述べた。
パキスタン側は多数の戦闘員が死亡した事実はないとして、インドの声明内容を「自分勝手で無謀な、虚偽の主張だ」と一蹴した。
ともに核保有国であるインドとパキスタンの間では、カシミール地方の領有権をめぐり緊張が高まっている。今月14日には同地方のインド支配地域で車を使った自爆テロがあり、インドの民兵40人が死亡した。インドはJeMによる犯行との見方を示し、パキスタンが直接かかわった確かな証拠があるとしたが、パキスタンは関与を強く否定している。