北朝鮮、ミサイル施設を再建か 衛星画像から分析
(CNN) 北朝鮮が長距離ミサイルのテストに使用する施設の再建に着手しているとみられることが、衛星画像の分析で明らかになった。専門家らが5日に発表した。非核化を巡る米朝間の交渉の行方について、新たな問題が浮上する可能性もある。
衛星画像の分析結果を公表したのは、ともに北朝鮮情報サイトとして定評のある「ビヨンド・パラレル」と「38ノース」。北西部の東倉里(トンチャンリ)にある衛星発射場で、施設を再建する動きが認められたとした。同発射場は、昨年8月ごろから稼働を停止している。
38ノースは、衛星打ち上げやエンジン試験の施設を再建する動きについて、今年の2月16日から3月2日の間に始まっていると指摘。これは、トランプ米大統領と金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長による2度目の米朝首脳会談の前後および会期中にかけて、再建が始まっていたことを意味する。
2度目の米朝首脳会談は2月27日から28日までベトナムの首都ハノイで行われたが、両首脳の合意は結ばれず、打ち切りとなっていた。
ビヨンド・パラレルも、エンジン試験施設や打ち上げ施設での「活動」を報告。「計画的で目的を伴う」動きだったとの結論を下した。
衛星の打ち上げは弾道ミサイルの発射と同様の技術を使用する。専門家らはかねてから、北朝鮮の衛星打ち上げの取り組みについて、長距離弾道ミサイルの実用化につながる恐れがあると警鐘を鳴らしている。