北朝鮮、「制裁が非核化阻む」と主張 米国を非難
ワシントン(CNN) 北朝鮮は朝鮮中央通信(KCNA)を通して、米国による追加制裁が米朝関係を昨年の状態まで後退させ、朝鮮半島の非核化を「永遠に阻む」恐れがあると主張した。
KCNAが北朝鮮外務省の米国研究所幹部の談話として18日までに伝えた。
米財務省は先週、北朝鮮で人権侵害や検閲が続いていることを理由に、北朝鮮高官3人への制裁を発表していた。
談話は、トランプ米大統領と金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の「平和に向けた確固たる意志」を称賛する一方、米国が北朝鮮への「悪意ある敵対行為」を続けることはこうした動きに反し、「衝撃と屈辱」を感じさせると非難した。
そのうえで、米国による「最大限の圧力」政策が北朝鮮には効かないことを、米国は「取り返しがつかなくなる前に」認めるべきだと主張した。
先週の制裁に対しては、米国が「架空の人権問題」で挑発していると反発を示し、米国は「あらゆる口実をでっち上げて」制裁を発動していると批判した。
かつて米中央情報局(CIA)で朝鮮半島を担当し、現在はヘリテージ財団に所属するブルース・クリングナー氏はこの談話について、北朝鮮によくある交渉姿勢だと指摘。「交渉に入る前の時点で褒美をもらいたいか、自分たちの要求について合図を送っているかのどちらかだ」と述べた。