2度目の米朝会談、完全なリスト提出を前提条件にせず ペンス氏
ワシントン(CNN) ペンス米副大統領は15日、来年初めにも開催が見込まれている2度目の米朝首脳会談をめぐり、前提条件として核・ミサイル施設の完全なリストの提出を求める考えはないと明らかにした。
米NBCテレビとのインタビューで述べた。米朝外交はこの数週間、どちらが先に譲歩するかで膠着(こうちゃく)状態に陥っているが、2度目の首脳会談を前に要求を緩めたことで、米国が最初に折れたと言えるかもしれない。
ペンス氏は今回、核・ミサイル施設の公表に向けた「検証可能な計画」を首脳会談の場で打ち出すことを求めていくと強調。「次回の首脳会談では、問題となっている全ての兵器と開発施設を特定し、施設の査察を認め、核兵器を廃棄する計画を持ち帰ることが必須だ」としている。
そのうえで「今は成果が必要だ」とも述べた、
国務省のナウアート報道官は同日、トランプ政権の北朝鮮政策には時間がかかるとの見通しを示しつつも、2国間のトップ外交の方が以前の多国間交渉よりも成果が出る公算が大きいかもしれないと指摘した。
さらに、トランプ大統領と金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長がシンガポールでの首脳会談で合意した4項目に言及。合意事項に取り組んでいくとした金委員長の言葉をそのまま受け止めていると述べ、次回の首脳会談でもこの4項目が議論に上るとの見通しを示した。
北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐっては数日前、十数カ所に上る未公表ミサイル基地を特定した商業衛星の画像が公開されていた。北朝鮮が引き続き弾道ミサイル開発に取り組んでいることを示すとみられる。