香港でスノーデン氏をかくまった難民女性、カナダが受け入れへ
香港(CNN) 米政府の情報収集活動を暴露したエドワード・スノーデン米中央情報局(CIA)元職員がロシアへ亡命する前、香港で滞在先を提供したフィリピン難民の女性とその娘が、カナダに受け入れられることになった。
バネッサ・ロデルさんは母国フィリピンで人身売買の被害に遭い、香港へ逃げ込んだ。法的地位を得られないまま、娘のキアナさん(7)とともに滞在を続けていた。カナダ行きを前に「とてもうれしい」と語った。
ロデルさんは2013年にスノーデン氏が情報を暴露した直後、スリランカ難民の2家族とともに同氏をかくまっていた。米国がスノーデン氏の身柄引き渡しを求めると予想されたため、香港の難民に紛れて潜伏することを弁護士が提案した。
スノーデン氏がロシアへ亡命した後、ロデルさんらは香港で難民申請の手続きを進めたが、17年に却下された。香港当局は当時、「帰国しても差し迫った危険はない」との理由を示した。
カナダにはスリランカの家族も申請を出したが、審査の結果は出ていない。
ロデルさんはCNNとのインタビューで、ここまでの道のりは長かったと話した。香港では公共サービスなどを受けられない身分で、厳しい生活を強いられてきたという。
キアナさんはスノーデン氏について、髪が短かったことしか覚えていないという。カナダでの新生活について「生まれて初めての雪を見るのが楽しみ」と話している。