屋上のミツバチは生き延びた、ノートルダム大聖堂火災

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ノートルダム大聖堂の屋上に設置されていた3つの巣箱/CLAVIERES Virginie/Paris Match via Getty Images

ノートルダム大聖堂の屋上に設置されていた3つの巣箱/CLAVIERES Virginie/Paris Match via Getty Images

パリ(CNN) フランス・パリのノートルダム大聖堂の屋上で飼われているミツバチが、15日の大規模火災を生き延びていたことが分かった。飼育を手掛ける養蜂家の男性がCNNに明らかにした。

ニコラ・ジェアンさんは取材に、「ノートルダムの広報担当者から電話があり、ハチが巣箱を出たり入ったりしていると聞いた。つまり、まだ生きるということだ」と語った。火災直後に無人機の写真で巣箱が燃えなかったことを確認したものの、ハチの安否を知る手段はなかったといい、「活動していると分かって本当に安心した」

ノートルダム大聖堂では2013年から巣箱3つが設置され、各巣箱には約6万匹がいる。場所は聖具室の上の屋根で、ステンドグラス「バラ窓」の下方に位置する。

ジェアンさんは巣箱が火災を免れた理由について、火の手が広がった大屋根の30メートルほど下にあったからだと指摘。巣箱は木製のため、火の中にあれば延焼していただろうとの見方を示した。

ノートルダム大聖堂の屋上で育てていたミツバチ。2016年8月に撮影/CLAVIERES Virginie/Paris Match via Getty Images
ノートルダム大聖堂の屋上で育てていたミツバチ。2016年8月に撮影/CLAVIERES Virginie/Paris Match via Getty Images

巣を構成する蜜蝋(みつろう)の融点は63度。「この温度に達した場合、溶け出した蝋でハチ同士が接着して、1匹残らず死んでしまったのではないか」。

ジェアンさんはまた、巣箱に煙が充満した可能性は高いものの、人間の場合のような影響はないと説明。「ミツバチは私たちのような肺を持っていない」「それに、われわれは何百年も前から燻煙(くんえん)器を使ってきた」と分析した。

大聖堂自体については「美しい建物だったのでとても悲しい。カトリック教徒である私には大きな衝撃となった」と語る。それでもハチの無事を知って大喜びしたといい、「火の手が及ばなくて良かった。奇跡だ」と話している。

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