インドにサイクロン接近、20年ぶりの勢力 住人に避難指示も
ニューデリー(CNN) インド東岸に20年ぶりの勢力を持つサイクロン「ファニ」が接近している。予想進路には1億人が住んでおり、当局は緊急避難に向けた措置を開始した。
米軍合同台風警報センター(JTWC)によると、ファニは2日、ベンガル湾で大幅に勢力を強め、最大風速は約69メートル、最大瞬間風速は約85メートルに達した。
現在はアンドラプラデシュ州とオディシャ州の沖60キロほどの位置を移動中。勢力は大西洋のハリケーンでは「カテゴリー4」、太平洋の台風では「スーパータイフーン」に相当する。
ファニは3日朝にオディシャ州プリに上陸する見通しで、上陸時の風速は約67メートルになるとみられている。オディシャ州には1999年にも似たようなサイクロンが襲来し、少なくとも1万人が死亡した。
インド沿岸警備隊と海軍は、救助活動用に艦船やヘリコプターを展開。オディシャ州と西ベンガル州、アンドラプラデシュ州では陸軍と空軍も出動準備を整えている。
オディシャ州では沿岸の11地区で警報が出され、900カ所あまりに避難所が設けられた。当局者がCNNに語ったところによると、隣接するアンドラプラデシュ州でも避難が始まったほか、西ベンガル州の住民には避難指示が出ているという。
モディ首相は2日、サイクロン上陸を前に国内の準備状況を確認しているところだと説明。ツイッターで「中央政府には必要となりうる全ての支援を提供する用意がある。国民の安全と幸福を祈る」と述べた。