印ジェットエアウェイズ、運航を停止 銀行支援まとまらず
ニューデリー(CNN Business) インド航空大手ジェットエアウェイズは17日、銀行団からの緊急資金調達が不調に終わったことを受け、全便の運航を停止すると明らかにした。
ジェットエアウェイズは数カ月前から事業継続が困難な状況に陥っており、ここ数週間は先行きをめぐる臆測が流れていた。
ジェットエアウェイズは声明で「非常に難しい決断だったが、つなぎ資金を調達できない状況では運航は不可能だ」と述べた。
インドでは2012年にキングフィッシャー航空が経営破たんしており、ジェットエアウェイズの運航停止はそれに次ぐ規模になる。インド航空業界は需要増大に対応しつつコストを抑制する策に苦慮している状況で、今回の発表は大きな打撃だ。
インドでは来月23日までの日程で総選挙が行われており、2期目を目指すモディ首相にとってもタイミングの悪い発表となった。野党はモディ政権が若者の失業対策を怠っていると批判している。
ジェットエアウェイズは声明で、16日遅くに銀行団から、これ以上の資金支援はできないと通告されたと説明。運航停止は一時的だとしつつも、資金不足で2万人の職が危うい状況だと述べた。
旅客はメールやテキストメッセージで連絡を受けており、返金を申請できる見込みだという。
ジェットエアウェイズは1990年代初頭にナレシュ・ゴヤル氏が創業し、インド航空業界で支配的な地位を築いた。しかし、近年はインディゴのような格安航空会社の台頭でコスト削減に追われていたほか、石油価格高騰や通貨変動も逆風となっていた。