南アフリカ総選挙、与党ANCが過半数を維持
ヨハネスブルク(CNN) 南アフリカで8日に実施された総選挙は、ラマポーザ大統領率いる与党アフリカ民族会議(ANC)が得票率57.5%で過半数を維持した。
ANCはマンデラ元大統領の主導で反アパルトヘイト(人種隔離)闘争を率いた歴史を持つが、ズマ前大統領は汚職問題を抱えて辞任した。
人種間の経済格差是正が遅れ、マンデラ氏の記憶も薄れるなか、ANCの得票率は過去3回の国政選挙で低下の一途をたどり、今回はアパルトヘイトが撤廃された1994年以降で最低を記録した。
特にアパルトヘイト時代を知らない世代はANCへの愛着が薄く、有権者登録さえしない若者が多かった。同国の若者の失業率は約50%にも達している。
貧困層に土地や雇用をと訴えてきた野党・経済的解放の闘士(EFF)は着実に支持を伸ばし、10%を超える票を獲得した。
一方で白人系の最大野党・民主同盟(DA)の支持は伸び悩み、得票率は20.8%と前回をわずかに下回った。