北朝鮮、米国の「敵対行為」を非難 ポンペオ長官の発言に反発
(CNN) 朝鮮外務省は26日、米政権高官らが北朝鮮への制裁を強調した発言や、北朝鮮の人権侵害を指摘した米国務省の報告書は「敵対行為」であり、悪質な中傷だとする声明を出した。
米国のポンペオ国務長官は最近、「北朝鮮経済の80%が制裁下にある」と述べ、北朝鮮が交渉に応じたのはそのためだとの認識を示していた。北朝鮮は声明で、これを「無謀」な発言と非難し、「我が国は米国の制裁に屈する国ではない」と強く反発した。
米朝間では最近、トランプ大統領と金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が書簡を交換するなど、双方の姿勢軟化に期待が寄せられていた。
2月の第2回米朝首脳会談が決裂した後、非核化交渉の停滞が伝えられているものの、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は26日、米朝間の対話は水面下で続き、3回目の首脳会談も検討されていると指摘。和平プロセスのペースが遅いからといって行き詰まりと解釈する必要はないと述べ、「朝鮮半島の完全な非核化と永続的な平和体制は一夜にして実現するわけではない」と強調した。
だが専門家によれば、北朝鮮は今回の声明を通し、首脳同士の友好関係と両国間の関係は別だとして過度の期待をけん制し、トランプ氏に側近らの手綱を締めろという警告を発した可能性がある。