アマゾンの森林破壊が加速、毎分サッカー場の1.5倍

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2017年に撮影されたブラジルでの森林伐採の様子。アマゾン川流域で熱帯雨林の破壊が加速しているとの調査結果が発表された/CARL DE SOUZA/AFP/AFP/Getty Images

2017年に撮影されたブラジルでの森林伐採の様子。アマゾン川流域で熱帯雨林の破壊が加速しているとの調査結果が発表された/CARL DE SOUZA/AFP/AFP/Getty Images

(CNN) アマゾン川流域で熱帯雨林の破壊が加速し、1分ごとにサッカーコートの1.5倍の面積が失われるペースに達していることが分かった。人工衛星を使ってアマゾンの森林破壊を監視しているブラジル国立宇宙研究所(INPE)が発表した。

先月失われた森林の面積は769.1平方キロと、昨年6月の1.6倍を超えていた。

アマゾンの森林の3分の2以上はブラジルにある。環境保護団体は、同国で今年1月に就任した右派ボルソナーロ大統領の政策が森林破壊に影響しているとの見方を示す。政権発足から4月まで森林の状況に目立った変化はなかったものの、5月から急激に破壊が進み始めたという。

ボルソナーロ氏は大統領選で、ブラジル経済の回復に向け、アマゾンの開発を進めるとの公約を掲げた。同国の環境NGO連絡会、オブセルバトリオ・ド・クリマ(気候監視団)のカルロス・リットル事務局長は、ボルソナーロ政権がこの公約通りに環境規制を解除し、監視体制を緩めていると指摘する。これに乗じて森林の伐採や農地の拡大、鉱物の採掘などが加速しているという。

国際環境NGOのグリーンピースは、ボルソナーロ政権を「気候バランスへの脅威」と呼ぶ。その影響でブラジルは環境政策や対外イメージが大きく後退し、長期的にみると大きな経済的代償を払うことになると警告している。

フランスのマクロン大統領とドイツのメルケル首相はともにブラジルの環境破壊に懸念を示すが、具体的な対応には結びつかず、ボルソナーロ氏の政策を事実上容認してきた。

アマゾンは世界最大の熱帯雨林で、大気中の酸素の約20%を供給し、地球温暖化の防止に不可欠な存在と考えられている。

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