反ユダヤ主義の報告事案、過去最高の水準に 英調査

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ロンドンで反ユダヤ主義に抗議する人々。CSTの報告によれば、今年上半期に反ユダヤ主義に関連した事案の報告数が最高水準となった/Jack Taylor/Getty Images Europe/Getty Images

ロンドンで反ユダヤ主義に抗議する人々。CSTの報告によれば、今年上半期に反ユダヤ主義に関連した事案の報告数が最高水準となった/Jack Taylor/Getty Images Europe/Getty Images

(CNN) 英国で反ユダヤ主義に関連した事案の報告数が2019年1~6月期は前年同期比10%増の892件だったことがわかった。記録を取り始めた1984年以降で最高の水準だという。英国での反ユダヤ主義について監視している慈善団体CSTが明らかにした。

CSTによれば、事案の報告は3年連続で増加しており、英国が反ユダヤ主義に対する戦いにますます苦慮していることを示しているという。

CSTの幹部は国内やインターネットで問題が拡大していると指摘。このことは、社会の分断が深まっていることの反映であり、ユダヤ人コミュニティーでの不安の高まりを引き起こしているという。

報告の3分の2は、ロンドンとマンチェスターでのものだった。この2都市には大規模なユダヤ人コミュニティーが存在する。

CSTによれば、今年1~6月に報告された暴力を伴った反ユダヤ主義的な襲撃は85件と前年同期の62件よりも増加した。ただし、命にかかわるような報告はなかったという。

報告の3分の1以上がソーシャルメディア上での事案に関する報告だった。ソーシャルメディアに関連した報告は昨年と比較して大幅に増加したという。CSTは、ソーシャルメディアに関連した報告が増加した背景について、ソーシャルメディア上で反ユダヤ主義的な活動が増加したためなのか、全体的な報告が増加したためなのかはわからないと述べた。

昨年CNNが行った調査によれば、欧州では反ユダヤ主義的なステレオタイプは依然として健在な一方で、第2次世界大戦中のホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の記憶は薄れつつあるという。

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