香港で11週連続の大規模デモ、秩序回復試みる
香港(CNN) 香港中心部で18日、大勢の市民が集まって平和的な抗議運動が行われた。週末のデモはこれで11週連続。空港での衝突を巡って一般市民の支持が失われる寸前に見えた運動に対する連帯の証しだった。
大雨の中で実施された18日の集会には、警察の禁止命令や中国政府による脅しにもかかわらず、主催者の発表で170万人が参加。ビクトリア公園に集まった参加者は市中心部へと移動した。
警察は出発地点に集まった人数について、12万8000人と推計している。
デモ隊と警官隊の衝突がエスカレートする中で持続が危ぶまれていた抗議運動だが、18日のデモは「平和的、理性的、非暴力の抗議運動」をスローガンの1つに掲げた。
この日のデモは民主派団体の「民間人権陣線」が組織した。同団体は6月にも2回の平和的なデモ行進を組織し、大勢の市民が参加していた。
中環地区にあるチャーターガーデンまでの行進は警察が認めなかったものの、現地時間の午後6時ごろまでには市内の幹線道路や商業地の銅鑼湾はデモ参加者であふれ返り、一部は立法会の庁舎に近い金鐘地区に到達した。
棚上げとなった逃亡犯条例改正に反対して6月に始まった抗議運動は、民主主義の拡大や行政当局の説明責任を求める運動へと拡大しつつある。
IT業界で働いているという参加者(43)は、「次がどうなるのかは分からない。それでも私たち市民にできるのは、進み続けて平和的な抗議を行い、政府や政権に私たちの要求を知ってもらうことだけ」と話した。