イタリア連立協議が妥結、総選挙回避へ 右派党首に打撃

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
五つ星運動を率いるルイジ・ディマイオ党首。民主党との連立政権樹立で合意した/ANDREAS SOLARO/AFP/Getty Images

五つ星運動を率いるルイジ・ディマイオ党首。民主党との連立政権樹立で合意した/ANDREAS SOLARO/AFP/Getty Images

(CNN) イタリアの反既成政治政党「五つ星運動」と中道左派の「民主党」は28日、新たな連立政権を樹立することで合意した。右派政党「同盟」を利する可能性のある解散総選挙を避けた形となった。

イタリアでは五つ星と同盟が連立を組んでいたが、数カ月にわたる内紛の末に崩壊。これを受け、対立関係にある五つ星と民主党が連立協議に入っていた。

同盟のサルビーニ党首は自身の人気を追い風にしようと、数カ月前から新たな選挙の実施を求めていた。しかし今回、五つ星と民主党によって連立から外される結果となり、サルビーニ氏の狙いは裏目に出た。

民主党のジンガレッティ党首は28日、連立樹立はイタリアにとって「真の転換点」になると指摘し、単なる権力の移譲ではないと強調。「我々はイタリアを愛しており、この実験は試す価値があると考えている」と述べた。

五つ星と民主党の指導部はマッタレッラ大統領に対して、コンテ首相の続投を求める考えを伝えた。コンテ氏は先週辞任を表明し、サルビーニ氏が提出した不信任案の採決を事実上回避していた。

マッタレッラ氏の報道官によると、コンテ氏は29日午前に大統領と面会する予定で、コンテ氏に組閣の権限が与えられるものとみられている。

一方、サルビーニ氏は28日夕、記者団に「五つ星と民主党を結束させているのは同盟への憎しみだけだ」と指摘。「6000万人のイタリア国民は議席を失うのを恐れる議員100人によって人質に取られている」と主張した。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「イタリア」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]