香港デモ13週目 政府本部前で警官隊と衝突、バリケード炎上も
香港(CNN) 香港で週末ごとに繰り返されているデモは31日、13週目を迎え、警官隊は先週に続いて放水銃などで対応した。放水銃の水に青色の染料が入っていたケースも報告されている。
この日に当初予定されていた大規模なデモは、警察からの許可が得られず中止された。
それでもデモを強行しようと数千人が路上に繰り出すなか、警官隊は香港島にある中国政府の香港出先機関「中央駐香港連絡弁公室」の周囲で道路にバリケードを張って警戒態勢を敷いた。
デモ隊は香港島中心部の政府本部前で警官隊と衝突し、火炎瓶などを投げ付けた。警官隊は催涙ガスや放水銃で応戦した。
衝突は日付が変わるまで続き、デモ隊がバリケードを炎上させる場面もあった。
対岸の九龍半島側では警察署前に数百人のデモ集団が結集して気勢を上げ、警察署が入り口を閉鎖して侵入を防いだ。
警官隊の対応は全体にこれまでより素早く、厳格になっていることがうかがえる。8月30日には2014年の大規模デモ「雨傘運動」を主導した黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏ら、民主化運動の中心人物が逮捕されていた。
長引くデモへの中国政府の対応も注目される。ロイター通信は8月30日、香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が中国政府に、デモの発端となった「逃亡犯条例」改正案の全面撤回を提案したが、政府側がこれを却下したと伝えた。中国が最近、香港に新たな軍要員を派遣したとの報道もある。