中国、香港駐屯部隊を「入れ替え」 米が懸念表明
(CNN) 中国国防省の任国強報道官は29日、香港に駐屯する人民解放軍部隊の「入れ替え」を行ったと発表した。入れ替えのタイミングについては「例年と同様」と強調しているが、31日に予定されている大規模デモを前に、米当局者や香港市民は警戒を強めている。
任報道官は香港駐屯部隊の入れ替えについて「定期的な措置」だったと説明した。中国は英国から香港が返還された1997年以来、同地に部隊を駐留させている。
部隊入れ替えのタイミングについて任報道官は、「中央軍事委員会の命令と、香港特別行政区を守る必要性に基づき決定した」と説明。部隊の増員や軍備の増強を行ったのかどうかという質問には答えなかった。
人民解放軍の駐屯部隊入れ替えは、近隣のマカオに駐屯する部隊の入れ替えと同時に夜間のうちに行われ、中国国営メディアが29日早朝に伝えた。
入れ替えが行われたのは昨年と同じ時期だったが、香港のデモ鎮圧に軍が配備される可能性もあるとして、警戒感が強まった。
米国防当局は、年に1度の定期的な入れ替えだとする中国の主張に強い疑念を示している。
米当局者は、「特に懸念されるのは、戦車や人員輸送車を含む中国の部隊の今後数日の動きだ。31日に計画され、既に禁止が言い渡された民主化要求運動を即座に弾圧できる位置へと動くかもしれない」と予想する。
この当局者は、もし本当に計画通りの入れ替えだったのであれば、中国は31日という微妙な時期以降に予定を延期していたかもしれないとも指摘した。
Video:#PLA #HongKong Garrison conducted rotation of its members. The move is a normal routine annual rotation approved by Central Military Commission and in line with law. (Video via China National Radio) pic.twitter.com/JumKmGMB55
— People's Daily, China (@PDChina) 2019年8月29日