トランプ米大統領、シリア政権などに警告 イドリブの「虐殺」停止訴え
(CNN) トランプ米大統領は26日、シリア政権が北西部イドリブ県への攻勢を強めていることに触れ、同政権や後ろ盾のロシアとイランに対し、罪のない民間人の殺害をやめるよう警告した。
トランプ氏はツイッターで「やめろ」と警告。シリアのアサド政権とロシア、イランが民間人を「殺害したり、殺害に向かったりしている」と批判した。
一方でトルコについては、「虐殺」の阻止に取り組んでいると評価した。
今回の攻勢を受け、イドリブ県では少なくとも10万人が住む場所を追われている。現地で活動する救助ボランティアの市民団体「シリア民間防衛隊(通称・ホワイトヘルメッツ)」によると、一連の空爆で数十人が死亡した。
イドリブ県はシリア反体制派の最後の拠点となっている地域で、300万人以上が暮らす。
アサド政権は今回の攻勢について、イドリブのテロリストを標的にしたものだと主張。しかし国際援助団体は、攻勢が続いた場合、今後数週間で数十万人の民間人が避難を余儀なくされる可能性があると警告している。
トランプ氏から攻勢に歯止めをかける取り組みを称賛されたトルコだが、今のところ暴力を食い止めるには至っていない。
トルコのエルドアン大統領は、これ以上のシリア難民を受け入れることはできないとの立場だ。22日にイスタンブールで行った記者会見では、新たな難民流入には対応できないと述べ、単独で負担を負うつもりはないと強調した。